ブックレット『森美術館問題と性暴力表現』を出版


ブックレット『森美術館問題と性暴力表現』

ブックレット『森美術館問題と性暴力表現』

 
 私たちは今年の1月から森美術館における会田誠の性暴力展示をめぐって問題提起を行ない、性暴力作品の撤去を森美術館側に要請するとともに、広く世間に訴えてきました。森美術館側は私たちの要請をはねつけ、性暴力作品は撤去されないまま会田誠展は3月に終了しました。

 しかし、私たちはこの問題を一過性のものとせず、またこれが単に特定の美術館、特定の作家、特定の展覧会の問題ではなく、この日本社会に根深く存在する性差別や女性蔑視の一つの現われであることを明らかにするために、多くの人々の協力を得て、このたび、『森美術館問題と性暴力表現』(不磨書房、1800円)というブックレットを出版することにしました。

 本書は3つの部に分かれています。第1部は、さまざまな人々にさまざまな角度から今回の森美術館問題について論じていただいています。第2部は、今回の事件を受けて2月と3月に行なわれた緊急討論集会の記録です。第3部は資料編であり、私たちの会の抗議文をはじめとしてこの間に出されたさまざまな声明や抗議文や回答などを掲載しています。

 この機会にぜひお買い求めくださるようお願いするとともに、周囲の人々に普及していただき、性差別と性暴力表現をめぐる議論の一助にしてください。よろしくお願いします。
   

目次

はじめに 問題の発端と経過   ポルノ被害と性暴力を考える会

第1部 森美術館問題、私はこう考える
イダヒロユキ「性暴力被害者の声に耳を傾けず主流秩序にいなおる森美術館」
梅山美智子「男性雑誌と性表現」
岡野八代「何に、私は危害を感じているのか?――森美術館問題とヘイトスピーチ」
西山千恵子「芸術という制度と『女』の沈黙」
前田朗「ジェンダー・ヘイトスピーチを考える」
宮口高枝「森美術館・会田誠展への港区での請願経過」
森田成也「在特会デモと会田誠展とのあいだ」
横田千代子「婦人保護施設の現場から訴えたいこと」

第2部 森美術館問題をめぐる討論集会
  Ⅰ、第1回討論集会(2013年2月5日)
宮本節子「芸術表現と人間の尊厳」
森田成也「ポルノ表現と性暴力をめぐって」
前田朗「表現の自由と責任―博物館法における社会的責任」
  Ⅱ、第2回討論集会(2013年3月23日)
角田由紀子「ポルノ被害とは何か」
前田朗「<博物館事件>小史」
宮本節子「森美術館との話し合いの顛末」

第3部 資料
No.1 森美術館への抗議(ポルノ被害と性暴力を考える会)(2013.1.25)
No.2 賛同者288人による個人抗議(宮本節子)(2013.2.1)
No.3 森美術館への抗議(金尻カズナ)(2012.2.2)
No.4 森美術館の回答(2013.2.5)
No.5 森美術館への再回答(ポルノ被害と性暴力を考える会)(2013.2.15)
No.6 森美術館への抗議(「石原都知事の女性差別発言を許さず、公人による性差別をなくす会」)(2013.2.18)
No.7 港区議会への請願書(2013.2.20)